ディスポーザーはメーカーで選べない!メーカー別の費用とその違い

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ディスポーザーのメーカーは、国内メーカー、海外メーカーの製品もあり、どのメーカーのどの機種を選んだらいいのか迷ってしまいますよね。

ディスポーザーですが、自治体の条例により、取付けられるメーカーや機種が限られていますので、注意が必要です。

そこでこのページでは、ディスポーザーのメーカーによる違いや注意点、オススメのディスポーザーを下記の流れでご紹介していきます。

  1. 国内メーカーと米国メーカーの違い
  2. 実質的にディスポーザーはメーカーは選べない?
  3. ディスポーザーの2つの種類と設置にかかる費用
  4. 機械処理タイプの2種のディスポーザー

このページを読んで頂くことで、どんなディスポーザーを選べば良いのかわかるようになるでしょう。

1.国内メーカーと米国メーカーの違い

ディスポーザーはメーカーがたくさんあるので、「うちのシンクには取り付けられるのか?」「どれがいいのかな?」とよくわからないですよね。

ディスポーザーを取付ける際、シンクのメーカーとディスポーザーのメーカーが同じである必要はありません。

また、現実的に取り付けられるメーカーは限られています。詳しくは2章以降で解説しますが、まずは、メーカーの違いから解説していきます。

  1. 国内メーカーと米国メーカーの違い
  2. 国内メーカーの特徴
  3. 米国メーカーの特徴
  4. 【参考情報】バッチ式と連続投入式のメリット・デメリット

1-1. 国内メーカーと米国メーカーの違い

ディスポーザーのメーカーは、大きく分けて「国内メーカー」と「米国メーカー」の2種類があります。

そして、国内メーカーと米国メーカーの違いは、おもに下記の2点です。

  • 電源スイッチの場所
  • 取り付けできる排水口の形状

電源スイッチの場所

引用:スキューズ株式会社

国内メーカーは、上図の左のように、フタが電源スイッチになっているものが主流です。起動中に誤って手を入れてしまう危険性がないので安心です。

米国メーカーは、上図の右のように、外部に電源スイッチを設置するものが主流です。連続して生ゴミを投入できるため一度にまとめて処理できます。

取り付けできる排水口の形状

国内メーカーのディスポーザーは、取り付けできる排水口の形状が正円形18cm(日本標準サイズ)に限られている場合が多いです。

それに対して、米国メーカーのディスポーザーは、排水口のサイズが11.5cm(米国標準サイズ)でも18cmでも取り付けが可能です。

1-2.国内メーカーの特徴

マンションに元から設置されているディスポーザーは国内メーカーのものが多く、下記の特徴があります。

  • 安全なフタ式スイッチ(バッチ式)が多い
  • 日本家電らしい機能と装備、マイコン制御で自動運転
  • マンションに備え付けられていることが多い
  • 省スペースでも設置できる
  • ディスポーザーを初めて使用する人にも安心

ディスポーザーの国内メーカー

ディスポーザーの主要な国内メーカーは下記です。

  • LIXIL(リクシル)
  • スキューズ
  • マックス
  • テラル
  • パナソニク
  • 安永エアポンプ
  • フロム工業

マンションに備え付けのディスポーザーを交換する際に、機種は同じメーカーである必要はありません。

設置条件さえ合えば、メーカー・機種は自由に選ぶことができます。

1-3.米国メーカーの特徴

アメリカではディスポーザーをDIYで取付ける人もいて、下記のような特徴があります。

  • 外部に設置したスイッチで電源をON/OFF(連続投入式
  • シンプルな構造のため故障のリスクが低く長持ちする傾向がある
  • ディスポーザーが普及している国の製品のため完成度が高い
  • 連続で生ゴミ処理ができる

※メーカーや機種によっては例外もありますのでご注意ください。

ディスポーザーの米国メーカー

ディスポーザーの主要な米国メーカーは下記3社です。

  • エマソン(ISE)
  • AMI
  • アナハイムMFG

エマソンは世界のディスポーザー市場の75%をシェアしています。

【参考情報】バッチ式と連続投入式のメリット・デメリット

ディスポーザーの運転方式には、「バッチ式」と「連続投入式」の2つがあります。

それぞれのメリット・デメリットをご紹介します。

  • バッチ式のメリット・デメリット
  • 連続投入式のメリット・デメリット

バッチ式のメリット・デメリット

国内メーカーのディスポーザーはバッチ式(フタスイッチ式)を採用している機種が多いです。

<メリット>
・運転中に誤って手を入れてしまう危険性がない
・ディスポーザー用スイッチを配置する必要がないため配線がキレイ

<デメリット>
・連続で生ゴミの処理ができない
・生ゴミが多いと数回に分けて行う必要がある
・スイッチを入れる際に手が濡れる

連続投入式のメリット・デメリット

海外メーカーのディスポーザーは連続投入式を採用していること機種が多く、一般的なディスポーザーはこちらのタイプです。

<メリット>
・連続で生ゴミを投入できる
・一度に大量の生ゴミを処理できる

<デメリット>
・フタがないためスプーンなどの異物を落としてしまう可能性がある
・稼働スイッチの配線が必要

2. 実質的にディスポーザーはメーカーでは選べない?

1章ではディスポーザーのメーカーについてお伝えしましたが、ディスポーザーは実質的にメーカーを選ぶことはできません。

その理由について解説していきます。

  • ディスポーザーはメーカーでは選べない?
  • ディスポーザーに排水処理システムが必要な理由

ディスポーザーはメーカーでは選べない?

ディスポーザーのメーカーは色々ありますが、実際に設置する場合にはメーカーでは選べないケースが多いです。

自治体の条例により、ディスポーザーの設置には専用の排水処理システムが必要です。しかし排水処理システムがついたメーカーは限られます。

ディスポーザーは、排水処理システムの仕組みによって「生物処理タイプ」と「機械処理タイプ」の2つの種類がありますが、生物処理タイプは、排水処理システムの設置や管理・メンテナンスに費用がかかり過ぎるため現実的ではありません。

そのため、機械処理タイプを選ばざるをえないでしょう。

※自治体によっては、設置できるディスポーザーの機種が指定されていますので、事前に確認するようにしましょう。

ディスポーザーに排水処理システムが必要な理由

ディスポーザーに排水処理システムをつけずに単体で使用すると、下記のような問題が起きます。

  • 下水道管が詰まる
  • 腐敗した停滞物による悪臭
  • 水再生センターでの処理に支障をきたす
  • 河川などの環境汚染

そのため各自治体では、ディスポーザーと併せて排水処理システムの設置を義務付けているところが多いです。

3.ディスポーザーの2つの種類と設置にかかる費用

ディスポーザーは、排水処理システムの仕組みによって「生物処理タイプ」と「機械処理タイプ」の2つの種類があるとお伝えしましたが、それぞれの仕組みや設置にかかる費用の目安をご紹介します。

  1. 機械処理タイプについて
  2. 生物処理タイプについて

3-1.機械処理タイプについて

引用:町田市ホームページ

機械処理タイプは、ディスポーザーで粉砕した生ゴミから固形物を分離・回収する固液分離装置によって、液体だけを下水道に流す仕組みです。

分離された固形物は、機械処理で乾燥させ、排水処理システムに溜まります。

そのため、排水処理システムは、シンク下の収納部に設置され、溜まったゴミは定期的に自分で処分する必要があります。

シンク下にディスポーザー本体と排水処理システムを設置するため、シンク下のスペースが必要になります。

機械処理タイプを設置する費用の目安

機械処理タイプのディスポーザーで使用されることが多い、「キッチンカラット」という商品を設置する場合の費用の目安は下記の通りです。

  • ディスポーザー本体の料金:約30万円
  • 設置費用:3.3万円
  • メンテナンス(点検):7700円(年1回実施)
  • チップの交換:990円(年2回実施)

3-2.生物処理タイプについて

引用:町田市ホームページ

生物処理タイプは、ディスポーザーで粉砕した生ゴミを、排水処理システム(浄化槽)で微生物の働きによって分解する仕組みです。

そのため、浄化槽は敷地内の地下に埋没して設置します。マンションに設置されているディスポーザーは、このタイプです。

ディスポーザーの取付け以外に、排水処理システムの設置と、排水処理で溜まる汚泥の引き抜きを定期的に行う必要があります。

生物処理タイプを設置する費用の目安

システム工事費用は、新築時の設置なのか既存住宅への設置なのかで費用が大きく変わります。

新築時に設置する方が、比較的安くなりますが、30万円〜100万円の費用がかかり、維持費も高いです。

  • ディスポーザー本体の料金:約7~10万円
  • システム工事費用(ディスポーザーと浄化槽の設置):約20~100万円
  • 排水処理システムの維持管理費用:年間10~30万円程度(1回あたり約2~3万円)

4. 機械処理タイプの2つのディスポーザー!

機械処理タイプの設置できるディスポーザーは「下水道のためのディスポーザ排水処理システム性能基準(案)(平成16年3月)」で適合評価を受けたもののみです。

該当する製品は下図の通りです。

引用:東京下水道局

しかし、上図の製品のうち、現在設置可能な製品は2種類のみで、すでに製造・対応終了している製品が大半を締めています。

<現在、設置可能な製品>
・キッチンカラット
・アクアクリーン

<製造・対応終了している製品>
・暮らすメイトX
・イズミクリーン(キッチンカラットにバージョンアップ)
・生ポンドライ
・生ゴミ処理ディスポーザーシステム(HDS-1000型)
・快適厨房
・キッチンメイド
・機械処理タイプディスポーザーシステム(HDS-1000型)

そこで、「キッチンカラット」と「アクアクリーン」の製品比較をしてみました。

料金・性能・デザイン・サイズなどはほぼ同じですが、キッチンカラットのほうが広い地域に対応しています。

  • キッチンカラットについて
  • アクアクリーンについて

キッチンカラットについて

引用:http://www.kitchencarat.jp/products/spec

製品情報

  • 本体の価格:約30万円
  • 設置費用:33000円
  • メンテナンス(点検)費用:7700円(年1回実施)
  • 交換チップ(乾燥促進剤)の費用:990円(年2回実施)
  • 電気代の目安:約600円/月
  • 設置可能な排水口の形状:正円形
  • 設置に必要なシンク下スペース:横幅45cm以上、高さ45cm以上、奥行き44.5cm以上
●処理できるもの
  • 野菜・魚・肉
  • 魚の骨・鶏の骨・甲殻類の殻
  • 菓子類・穀物・茶かす
  • 卵の殻・貝殻(あさり程度)
●処理できないもの
  • 大きな獣骨(牛・豚など)
  • 種・硬くて大きな貝殻(はまぐり、サザエなど)
  • ガラス類・陶磁器類・金属類
  • その他人間が食べられない物全般

会社情報

  • 会社名:株式会社ちくま精機
  • 問い合わせ方法:電話(0120-315-530)、メール
  • 受付時間:9:00~17:00(土曜日・日曜日・祝日を除く)
  • ショールーム:東京、神奈川、埼玉、石川、富山、長野、愛知、福岡、宮崎、鹿児島

公式サイトはこちら→https://aqua-jokaso.jp/

アクアクリーンについて

引用:https://aqua-jokaso.jp

製品情報

  • 本体の価格:約30万円
  • 設置費用:32400円~
  • メンテナンス(点検)費用:10800円(年1回実施)
  • 交換チップ(乾燥促進剤)の費用:1080円(年2回実施)
  • 電気代の目安:約650円/月
  • 設置可能な排水口の形状:正円形
  • 設置に必要なシンク下スペース:横幅43cm以上、高さ45cm以上、奥行き44.5cm以上
●処理できるもの
  • 野菜・魚・肉
  • 魚の骨・鶏の骨・甲殻類の殻
  • 果物・菓子類・穀物・茶かす・コーヒー豆(あらびき)
  • 卵の殻・貝殻(あさり程度)
●処理できないもの
  • 大きな獣骨(牛・豚など)
  • 硬くて大きな貝殻(はまぐり、サザエなど)
  • ガラス類・陶磁器類・金属類
  • その他人間が食べられない物全般

会社情報

  • 会社名:株式会社アクア
  • 問い合わせ方法:電話(048-971-5480)、メール
  • ショールーム:東京、神奈川、埼玉、栃木、長野、福岡

公式サイトはこちら→https://aqua-jokaso.jp/

ディスポーザーの設置が厳しい場合

ディスポーザーは、機械処理タイプであったとしても自治体によっては禁止されている場合があります。

そのような場合は、生ごみ処理機がおすすめです。

生ごみ処理機は欠点もありますが、ディスポーザーと大差がないほど便利で安いものもありますので、ディスポーザーの設置を断念された場合には検討してみると良いでしょう。

5. さいごに

このページでは、ディスポーザーのメーカーによる違いや注意点、オススメの機種などについてご紹介しました。

ディスポーザーは、機械処理タイプである「キッチンカラット」と「アクアクリーン」でないと設置は難しいでしょう。

ディスポーザーの設置に関しては、各自治体の条例で取り決めがありますので、必ず、条例違反にならないよう事前に確認するようにしましょう。

条例に基づき、ディスポーザーを生活に取り入れることができれば、毎日の家事が楽になりますね。

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