
生ゴミのイヤな臭いを改善したいということで、生ゴミ処理機を購入したのに「何か臭う・・・」と生ゴミ処理機の臭いに困っていませんか?
実は機種によって臭いが出るものや、使い方を間違えると臭いが出てしまうものもあるので注意が必要です。
このページでは生ゴミ処理機マニアの筆者があらゆる生ゴミ処理機を買い揃え使ってわかったことを元に下記の流れで解説していきます。
生ゴミ処理機が出てしまった場合の対策から、臭いが出ない生ゴミ処理機の使い方まで、生ゴミ処理機の臭いの問題に役立つ情報をお伝えいたします。
1. 臭いが出る生ゴミ処理機の2つのパターン
生ゴミ処理機は、微生物の力で臭いの元となる生ゴミを分解したり、生ゴミを乾燥させ水分をなくすことで臭いの発生を抑えます。
しかし、生ゴミ処理機はあくまでも「生ゴミの臭いを改善」するのであって、完全に臭いがなくなるわけではありません。
筆者が生ゴミ処理機の臭いの数値を計測した実験からもお分かりいただけるのではないでしょうか。
「生ゴミの臭い変化」「室内の臭いの変化」のグラフを見てみると基準となる臭いをほとんど感じない室内(水色)の数値にまでは下がっていないことがわかります。
生ゴミ処理機には下記のような3つの種類があり、それぞれのタイプによって臭いが出るパターンが異なります。下記の表を見てください。
バイオ型 | 乾燥型 | ハイブリッド型 | |
特徴 | 微生物の力を使って生ゴミを水と炭酸ガスに分解する。処理後は堆肥になる | 熱を加え水分を飛ばし、乾燥させることで生ゴミを減容処理する。処理後にゴミが残る。 | 熱を加え乾燥させながら微生物の力で生ゴミを水と炭酸ガスに分解する。処理後はほとんど何も残らない |
臭い | 発酵臭がする | 生ゴミの臭いが残るものや、焦げクサイものがある | 少しの発酵臭 |
それぞれの臭いが出る2つのパターンについて解説していきます。
1-1. バイオ型と生ゴミ処理機の場合
バイオ型の生ゴミ処理機では微生物の力を使って生ゴミを分解しています。
そもそもバイオ型に関しては臭いが出ることが前提であるため、屋外専用となっています。主に臭いが出るパターンとして考えられるのは以下の3つです。
- 微生物が生ゴミを分解する際に出るニオイがクサイ
- 微生物が分解しきれず消化不良を起こしている
- 脱臭機能がついていない
微生物のニオイがクサイ
土の臭いを嗅いでみると少し臭いがすると思いますが、微生物は少なからず臭いがします。臭いが出にくい微生物を使っている生ゴミ処理機もありますが、生ゴミを分解する際にどうしても臭いが出てしまう場合があります。
これについては対策のしようがないので、土の臭いや、醤油や味噌のような発酵臭が苦手な場合はバイオ型は選ばない方がいいでしょう。
微生物が分解しきれず消化不良を起こしている
水分や投入する生ゴミの量が多すぎると微生物が消化不良を起こして臭いを出してしまう場合があります。
水分が多いと酸素が微生物に行き渡りにくくなり、イヤな臭いを出す微生物が増殖しやすくなってしまいます。
脱臭機能がついていない
バイオ型の生ゴミ処理機は、臭いが少々出ることは想定しているので、ほとんどが屋外に設置するタイプになっています。
そのため、脱臭機能がついておらずイヤな臭いが出てもそのまま外に排出されてしまいます。
バイオ式の生ごみ処理機については下記の記事を参考にしてみてください。
1-2. 乾燥型の生ゴミ処理機の場合
結論からいうと乾燥型の生ゴミ処理機は臭いが出ます。
「臭いが出ません」とうたっているものもありますが、「処理中の臭いは出ません」というものだったり、「処理物は無臭ではございません」というものです。
あくまでも、生ゴミに含まれる水分を蒸発させることで、生ゴミのイヤな臭いの発生を抑えるものという認識が必要です。
乾燥型の生ゴミ処理機が臭う主な原因は下記の4つです。
- 脱臭機能が弱く臭いが漏れ出る
- 生ゴミに強い熱を加えることで、焦げた臭いが出た
- 水分を蒸発しきれず生ゴミ臭が出た
- 故障
脱臭機能が弱く臭いが漏れ出る
そもそも乾燥型の生ゴミ処理機は脱臭機能が強くありません。また、臭いが漏れ出やすい生ゴミ処理機である可能性があります。
魚や肉などの臭いが強いものを処理する際は臭いが出ることを覚悟して使いましょう。
生ゴミに強い熱を加えることで、焦げた臭いが出た
生ゴミを処理した後に真っ黒になる程熱を加える生ゴミ処理機がありますが、この場合は生ゴミの臭いではなく、焦げたような臭いに変わってしまっています。
焦げたような臭いが苦手な人は選ばない方がよいでしょう。
パナソニックの生ゴミリサイクラーは焦げクサイ臭いが出ます
水分を蒸発しきれていないことで生ゴミの臭いが出た
乾燥型の生ゴミ処理機は熱風をかけているとはいえ、水分量が多かったり、処理する生ゴミの量が多いと、どうしても水分を蒸発しきれないことがよくあります。
水分が残っている生ゴミをそのままにしておくことで、生ゴミのイヤな臭いに逆戻りしてしまう場合があるので、注意しましょう。
パリパリキューブやエアドライなどは水分が完全に取り除けないことが多いです。
故障
一般的に熱を加えるような家電(トースター・ドライヤー)などは寿命が短かいですが、乾燥型の生ゴミ処理機も同様に寿命が比較的短かいと言われています。(3年〜5年程度で壊れるという人が多い)
臭いの原因はヒーターの故障により熱が加わらなかったり、脱臭機能が壊れている(脱臭フィルターの交換時期)可能性があります。
変な音がする、部品が壊れた、乾燥が不十分など、「いつもと違うな」と感じたら、メーカーに問い合わせましょう。
乾燥式の生ごみ処理機については下記の記事を参考にしてみてください。
2. 生ゴミ処理機の臭い対策[全ポイント]
本章では、生ゴミ処理機の少しでも臭いを出さないためにできることや、もし臭いが出てしまった時にも使える対策をお伝えします。
もしまだ生ゴミ処理機を使ったことがない人は下記を参考にして、生ゴミ処理機選ぶ際に役立ててください。
2-1. バイオ型の臭いが出てしまった時の対策
バイオ型は微生物を使っているためどうしても臭いが出てしまいます。基本的に臭いが敏感な人はバイオ型は選ばないようにしましょう。
なるべく臭いを出さないため、あるいは、臭いがきつく感じた時などに実践できる対策を3つご紹介します。
対策
- 水気をなるべく切って投入するように心がける
- 一端生ゴミの投入をやめる
- コーヒー,紅茶,お茶,などの出がらしを一緒に入れる
そもそもバイオ型は臭いがでるものなので、臭いに敏感な人はバイオ型は選ばないもしくは、なるべく生ゴミの水気を切って投入するように心がけましょう
もし臭いが出てしまった場合は、一旦生ゴミの投入をやめ、コーヒーや紅茶、お茶などの出がらしを入れて2〜3日置いてみましょう。
ほとんどの場合はこれで解決するでしょう。もし、それでも臭いが改善しない人は入れた生ゴミを思い返してみてください薬や洗剤などが生ゴミに紛れて入っていませんか?その場合は菌が弱っている可能性があるので、交換用のチップやバイオ材を購入し取り替えるといいでしょう。
2-2. 乾燥型生ゴミ処理機の臭いの対策
乾燥型の生ゴミ処理機は臭いを完全に失くすものではないので、臭いに敏感な人は乾燥型は選ばないことをおすすめします。
乾燥型をすでに使っている人のために臭いを抑える工夫を3つご紹介します。
- 乾燥の時間を長めに設定する
- 処理機を使う際は換気扇をまわす
- コーヒー,紅茶,お茶などの出がらしを一緒に入れる
2-3. 臭いが出る生ゴミ処理機を買わない
下記の表をご覧ください。
バイオ型 | 乾燥型 | ハイブリッド型 | |
処理中の臭い | 発酵臭 | 臭いが少し漏れ出る | なし |
処理物の臭い | 発酵臭 | 焦げ臭いあるいは、臭いが残る | 少しの発酵臭 |
どのタイプの生ゴミ処理機も少なからず臭いがしてしまいます。
もし買い替えを検討されている型や、まだ使ったことがない人は生ゴミ処理機を選ぶならなるべく臭いが少ないものをおすすめします。
3. 最も臭いが少ない生ゴミ処理機
生ゴミ処理機は本来、生ゴミのイヤな臭いを改善してくれるはずの家電ですが、実際のところ臭いが漏れ出たり、処理物の臭いが完全になくなるわけではありません。
しかし、あらゆる生ゴミ処理機を買い揃え使ってみた筆者が、臭いの観点で唯一満足できたタイプの生ゴミ処理機はハイブリッド式だけです。
下記は商品別に臭いを比較した表です。
臭いの4つのポイントについて5つの商品を臭いの観点で比較しました。
処理方式 | 処理中に漏れ出る臭い | 蓋を開けた際の臭い | 処理物の臭い |
ハイブリッド型 | ◎ | ◯ | ◯ |
乾燥型A | ◎ | × | × |
乾燥型B | △ | ◯ | △ |
バイオ型 | ◎ | ◯ | △ |
比較した結果、ハイブリッド式が最も臭いの観点で優れていました。
4. 生ごみ処理機おすすめランキングTop6
筆者は生ごみ処理機を買い揃え比較をおこない、下記の比較ランキング表を作成しました。
生ゴミ処理機のランキング参考にしながら、上から順番に検討するといいでしょう。
生ゴミのニオイを消す、生ゴミを減らすという用途では、「ナクスル」と、「生ゴミリサイクラー」のどちらかしかおすすめできません。
商品 | 詳細 | ニオイ | 手間 | 音 |
おすすめNo1 ナクスル ![]() |
価格:¥127,600 方式:ハイブリッド式 サイズ:38*43*58cm 容量:1~1.5kg/1日 電力:60W 音:30db [Amazon] [公式ページ] ![]() |
◎ | ◎ | ◎ |
生ゴミリサイクラー![]() |
価格:¥69,084 方式:乾燥式 サイズ:26.8*36.5*55cm 最大容量:2kg/1回 電力:800W 音:44db [Amazon][楽天][Yahoo] |
◯ | ◯ | ◯ |
バイオクリーン![]() おすすめNo3 |
価格:¥97,000 方式:バイオ式 サイズ:40*40*78cm 容量:2kg/1日 電力:170W 音:36db [Amazon][楽天][yahoo] |
◯ | △ | ◎ |
パリパリキューブ ライト ![]() |
価格:¥18,800 方式:乾燥式 サイズ:21.5*21.5*28.3cm 容量:700g/1回 電力:150W 音:36db [Amazon][楽天 |
△ | × | ◯ |
自然にカエル![]() |
価格:¥19,800 方式:コンポスト サイズ:42.8*28.3*41.8cm 容量:700g/1日 電力:無し(手動) [Amazon][楽天][yahoo] |
× |
× | ◎ |
エアドライ![]() |
価格:¥9,000 方式:乾燥式 サイズ:直径28.7*43.7cm 容量:2.4kg/1日 電力:30W [Amazon][楽天] |
× | × | △ |
筆者の経験から生ごみ処理機は、絶対に妥協して買わない方がいいと思っています。しっかりと納得して買いましょう。
上位4つの生ごみ処理機について、どういう人におすすめなのか紹介していきます。
- ナクスル・・・おすすめNo1 快適で便利に使いたい人におすすめ
- 生ゴミリサイクラー・・・おすすめNo2 室内で生ゴミを減量化したい人におすすめ
- バイオクリーン・・・堆肥を手軽に作りたい人、生ゴミの量が多い人
- パリパリキューブライト・・・とにかく安く、サイズが小さいものが良い人
快適に使うなら「ナクスル」…おすすめNo1
- 処理方式:ハイブリッド式(電動タイプ)
- 価格:¥127,600
- 処理容量:1kg~1.5kg/1日
- サイズ:幅380×奥行43×高さ58cm
- 電力:60W
- 設置場所:室内用 (屋外も可)
「ナクスル」は、価格は高めですが、室内用でニオイも出ず、手間がかからないので、快適に使いたい人におすすめの商品です。
中身が増えないので、ゴミを取り出す必要はありません。初期コストは高いですが、電気代が安いので、乾燥式と長期的には大差がなくなります。
サイズは少し大きいですが、ニオイや面倒なことがない点を踏まえてもナクスルがおすすめです。
生ゴミリサイクラー…おすすめNo2
- 価格:¥69,084
- 方式:乾燥式
- サイズ:26.8*36.5*55cm
- 最大容量:2kg/1回
- 電力:800W
- 音:44db
『生ゴミリサイクラー』は、熱を加えて生ゴミを炭のような状態にする生ごみ処理機です。室内で使用することができます。
焦げ臭いような独特のニオイがする点がデメリットです。1~2週間ゴミを貯めて溜まったら取り出します。炊飯器のように、生ゴミをセットして、量に応じてモードを選択して使用します。
「ニオイや音が気になる」という口コミはありますが、値段もそこそこなので、ニオイや音に敏感でない人は生ゴミリサイクラーを選ぶと良いでしょう。
5. まとめ
生ゴミ処理機の臭いの原因と対策、臭いが出ない生ゴミ処理機について解説してきましたがいかがでしたか?
生ゴミ処理機は臭いを改善してくれますが、完全に臭いがなくなるわけではありません。臭いに敏感な人はハイブリッド式がおすすめです。
おすすめできる生ごみ処理機は下記の2つです。
もしすでに生ゴミ処理機を持っていて、臭いが出た場合は本ページを参考に、水分の量に気をつけたり、コーヒーやお茶の出がらしを入れてみるなどの対策をしてみてください。
あなたの生ゴミ処理機選びが成功し、少しでも生活が快適になることを心から祈っています。