コンポストにわいた虫に効果抜群な対策5選|殺虫剤を使わない方法

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コンポストを始めてみたものの、フタを開けた瞬間にうごめくウジ虫に絶句…。コンポストにはよくあることですが、どう対処したら良いか困ってしまいますよね。

放っておくと成虫になった虫がまた卵を産み、さらに虫が増えてしまい悪循環になりますので、注意が必要です。

そこでこのページでは、コンポストにわいた虫の対処方法について下記の流れでご紹介していきます。

  1. コンポストにわいた虫の対処方法5選
  2. コンポストに虫を発生させないための対策3選

このページを読んで頂くことで、コンポストを快適に利用できるようになるでしょう。

1. コンポストにわいた虫の対処方法

土や基材の量に対して生ゴミの量が多すぎたり、水分が多すぎる場合に虫がわきます。コンポストに発生するウジ虫は、ハエやアメリカミズアブの幼虫であることが多いです。

虫を退治する際には、つい殺虫剤を使用したくなりますが、殺虫剤の成分は土に何年も残留するため無農薬の有機肥料としてあまり使いたくないですよね。

そこで、なるべく殺虫剤を使用しないでコンポストの虫を退治する方法をご紹介していきましょう。

虫の退治方法 メリット デメリット
天日干しする すぐに対処できる 天候に左右される
発酵促進剤を使用する 堆肥化も進む コストがかかる
お酢をかける すぐに対処できる 湿度調整が必要になる
大量の塩を投入する すぐに対処できる
手間がかからない
堆肥として使用できなくなる
石灰を投入する 手間がかからない コストがかかる
pH調整が必要になる

それぞれ、メリット・デメリットがありますので、あなたに向いている方法を選んでください。

① 天日干しする

コンポストの中身を大きなビニール袋に移して、袋を密閉して天日干しします。袋の中の温度を高めるために、黒いビニール袋のほうが効果的です。

2~3日すると、虫が死滅するので、コンポスト容器に戻せば、今までと同様に使用できます。

すぐに対処できる方法ですが、少し手間がかかってしまいます。

長期間放置してしまうと、生ゴミを分解してくれる微生物も死滅してしまうため注意しましょう。

② 発酵促進剤を使用する

生ゴミ発酵促進剤を利用し、高温の状態を保つことで虫を死滅させる方法です。

コンポストは発酵が進むと温度が約60℃くらいまで上昇するため、その状態を保つことで虫を死滅させます。生ゴミの分解も進むので、一石二鳥です。

発酵促進剤を振りかけ、その上から土をかぶせるだけです。

コンポストの中の水分が多いようであれば、乾いた土や基材を入れて、湿度を調整しましょう。

目安は、軽く握って塊になるかバラけるくらいが最適です。泥団子ができるくらいの湿気だと水分が多すぎます。

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引用:Amazon

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微生物の力で堆肥化を促進してくれます。嫌なニオイを吸着するゼルライト配合。

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③ お酢をかける

ウジ虫はお酢で駆除することができます。

たくさんかけてしまうと、コンポスト内の水分量が増えてしまうので、スプレーボトルに入れて吹きかけるようにしましょう。

また、ウジ虫はお酢のニオイが嫌いなため、予防の効果もあります。

④ 大量の塩を投入する

引用:Amazon

コンポストに大量の塩を投入すれば、塩分でウジ虫を退治することができます。

ただし、堆肥に大量に塩分が含まれてしまうので、植物が育たないなどの悪影響がでてしまう可能性があります。そのため、ウジ虫を駆除できたとしても、肥料としての使用は控えたほうが良いです。

⑤ 石灰を投入する

ウジ虫は、石灰を投入することでも退治できます。

石灰をかけるだけなので手軽ですが、コンポスト内のpHがアルカリ性になってしまうため、堆肥として使用する際にpH調整が必要になる可能性があります。

⑥ 【補足】ウジ虫がわいても害はない

「ウジ虫=害虫」と考えがちですが、ウジ虫は生ゴミの分解・発酵を手伝ってくれるので、堆肥化には問題なく、むしろ早く堆肥化でます。

生ゴミの投入をやめて放っておくと栄養がなくなり死滅しますので、生理的に問題ない人は、そのまま放置するという方法もあります。

2. コンポストに虫を発生させないための対策3選

第1章ではコンポストに発生した虫の対処方法をご紹介しましたが、余計なコストや手間がかかってしまうので、虫を発生させないことが大切です。

コンポストに虫がわかないようにするには、下記のポイントがあります。

  1. 虫を侵入させない
  2. 生ゴミを腐らせない
  3. 【補足】虫がわかないタイプを選ぶ

虫を発生をさせないためのポイントをしっかり理解して、コンポスト作りを楽しみましょう。

2-1. 虫を侵入させない

コンポストに虫を侵入させないための対策は下記5つがあります。

  1. 生ゴミに卵を産み付けさせない
  2. コンポストを密閉する
  3. 防虫カバーをかける
  4. ハッカ油のスプレーをする
  5. 卵を見つけたら除去

① 生ゴミに卵を産み付けさせない

まず、コンポストに投入する生ゴミに卵を産み付けられないようにすることが大切です。

キッチンの三角コーナーに生ゴミを長時間放置していると、ハエなどの虫が卵を産み付ける可能性がありますので、気をつけましょう。

② コンポストを密閉する

コンポストに虫が侵入できないように、きちんと密閉しましょう。

購入したコンポスト容器は密閉できるようになっていると思いますが、自作したコンポスト容器を使用する際には、隙間がないか確認してから使用しましょう。

③ 防虫カバーをかける

引用:おっちゃんのウオーキング日誌

ベランダや屋外にコンポストを設置する際には、防虫カバーは必須です。目が細かく、コンポストがすっぽりと覆える大きさのものを使用しましょう。

防虫カバーは、着なくなった服で簡単に作ることができますので、作り方をご紹介します。

防虫カバーの作り方

用意するものは3つです。

  • 伸縮性のある着なくなった服(Tシャツなど)
  • 裁縫道具(針と糸)もしくはミシン
  • ハサミ

引用:高知市公式ホームページ

作り方は下記の通りとっても簡単です。

  1. Tシャツを裏返し、脇の下のライン(上図参照)を一直線に縫います。
  2. 縫い目から約3~5cm残して、上部を切り離します。
  3. 表に戻して、袋状になった部分をコンポストカバーとして使用します。

④ ハッカ油のスプレーをする

ハッカ油やペパーミントの精油の香りは虫が嫌がるニオイです。コンポストの周囲にスプレーしておくことで虫が寄り付かなくなります。

市販されているアロマの虫よけスプレーを使用しても良いですが、簡単に作れますので、作り方をご紹介しておきます。

ハッカ油スプレーの作り方

下記のものを混ぜるだけで簡単に作れます。

  • :100ml程度
  • ハッカ油またはペパーミント精油:10~20滴
  • 無水エタノール消毒用アルコール:10ml程度(※)
    ※水と油を混ぜ合わせるために使用するので、なくても大丈夫です。ない場合は、スプレーする前に良く振るようしてください。

⑤ 卵を見つけたら除去

引用:環境を考え行動するe2kブログ

ハエやアブは、コンポストのフタと本体のわずかな隙間に、卵を産み付けます。上図は、虫よけカバーに卵が産み付けられています。

このような卵を見つけたら、コンポストの中に入らないように気をつけながら、スコップなどでそぎ取って除去しましょう

2-2. 生ゴミを腐らせない

生ゴミの発酵が盛んに進んでいれば、コンポスト内の温度が60℃くらいまで上昇するため、仮に卵を産み付けられたとしても死滅します。

また、生ゴミが腐ることなく分解・発酵していくため、虫が発生することもありませんので、コンポストをいい状態に保つことが重要です。

コンポストをいい状態に保つためのポイントは下記3つです。

  • 生ゴミの水気をしっかり切る
  • しっかり土をかぶせる
  • 空気が行き渡るようにかき混ぜる

生ゴミの水気をしっかり切る

コンポストは、湿度管理が重要です。コンポスト内の水分が多くなると、分解・発酵が進まず生ゴミが腐りやすくなります。

そのため、生ゴミの水気をしっかりと切ってから投入しましょう。

しっかり土をかぶせる

生ゴミが全部隠れるように、しっかりと土や基材をかぶせましょう。生ゴミが露出していると分解・発酵がされにくく、腐敗しやすくなってしまいます。

空気が行き渡るようにかき混ぜる

生ゴミを投入したら、しっかりとかき混ぜましょう。

土に空気を含ませることで、微生物の働きが活発になり、分解・発酵が進みやすくなります。

2-3. 【補足】虫がわかないタイプを選ぶ

コンポストには、いくつか種類があり、作り方も何通りもあります。

その中で、虫がわきにくいとされているコンポストは、密閉式タイプのコンポストです。

生ゴミ投入後に、かき混ぜの必要もないので、虫が苦手で手間をかけずに堆肥を作りたい人にはオススメです。

3. さいごに

このページでは、コンポストにわいた虫の対処方法と、虫を発生させないための対策をご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?

コンポストに発生した虫を退治するなら、「発酵促進剤」を使用する方法がオススメです。堆肥化も効率的に進むため一石二鳥です。

コストをかけずに退治したいなら、コンポストの中身をビニール袋に移して、数日間「天日干し」しましょう。

コンポストを良い状態に保つことさえできれば、虫や悪臭が発生することなく良い堆肥を作れますので、特に湿度(水分量)に気をつけるようにしましょう。

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